2016年1月17日 のアーカイブ

ライター小川志津子の、ウンナン滞在記〜12月24日〜

2016年1月17日 日曜日

はいどうもライター小川です。
聖夜に『あきふみは待ちながら』。
ちょっとびっくりするチョイスです。
この作品は何を隠そう、ちょっとした思い出の1本なのです。

前回木次入りした10月下旬
『あきふみは待ちながら』の誕生に、実は立ちあってしまったのでした。
ほんとにもう、明日とか明後日とかが初日だ!っていうようなタイミング。
サイトー家の一室で、エチュードで芝居を作ろうとする二人の会話を、
その場でパソコンに打ち込む役目を買って出たのです。

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そう、買って出ました私が。自分から。
ハタチ族、そういうとこありますね。
買って出ざるを得ないムードをむんむんと醸し出すのです。

あきふみさんからは、教師経験に根ざした様々な話があふれ返ります。
自分の指がパソコンの上でうなりをあげます。

ああ、私もこの人たちの、このお芝居の一部なのだ。
そんな不思議な感覚が、胸に芽生えたのを覚えています。

初日を見届けて帰京して、翌日の本番後、
芝居がものすごく変わった」ことを知らされました。
物語中盤であきふみさんが見せる持ち芸(?)の数々、
そのバリエーションが格段に増えたのだと。

そして、お芝居そのものの、質というか手触りというか、
そういうものが大きく変わったのだと、
サイトーくんはメールやSNSで伝えてくるのです。
私はただ、くっそお、と歯噛みするばかり。

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それ以来の再会でした。
アリスがかかると心が反応するのがわかります。
これから、なんだかよくわからないことが展開されるのだと、
私はよく知っているのです。

トランクを離さない男
それを連れて帰ろうとする男
お芝居はほぼ全編、数メートルの距離を挟んで展開されます。

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写真に撮ると、「棒立ちの男二人」でしかない。

けれど中盤、その距離は大きく動きを見せます。
あきふみさんが華麗なステップで、二人の境界線をぶち破るのです。
ダンスの種類が増えてたなー。あとリコーダーとか吹いちゃうなんて。

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その一連に流れるのは、多幸感です。
「お迎え」を待つ男の物語なのに、ふっとそいつが横切るのです。

人生って、それですよねえ。
幸せも、そうでないものも、前触れも法則も無しに突然横切ってくる。

あきふみさんは、神さまについて、そして幸せについて説きます。
死とぎりぎりまで向き合ったことのある人にしか紡げない言葉で。
「そんな、みんなもっとがんばってますよ!」
一番言っちゃいけないことを、サイトーくん演じる元生徒は言い放つのです。

みんな、もっとがんばってる。
自分には、それができない。
だから夜が来るたび、朝が来るたび、
自分を消してしまいたくなるのに。

けれど、何しろ今日はクリスマスイブなのです。
とりあえず、今夜はいいんじゃないかな。消えなくても。
だってあきふみサンタがあんなに笑ってる。
お客さんから、いくつものプレゼントがあきふみさんに集中する。

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誰か、見てくれてるのです。必ず。
そのことを、こうしてときどき思い出せれば、大丈夫。

演劇って健全な営みですね。

さあ明日からは大嵐がやってきます!
楽しむ! 楽しめ! ただそれだけ!

 

 

12月24日『あきふみは待ちながら』にお越しいただいた23名さま

ありがとうございました!!

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あと、7日!!