2016年2月 のアーカイブ

五十嵐伝~五十嵐ハ燃エテイルカ~2016広島版

2016年2月26日 金曜日

島根は雲南に帰ってきました。

山陰の寒さが身に染みる、西藤将人です。

 

 

1月8日から広島に滞在して1カ月と少し。

振り返ればいろんなことがありましたな。

 

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い~にゃんダイトレンジャーのみなさんと遭遇したり。

 

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速水雄一雲南市長溝口善兵衛島根県知事にお会いできたり。

 

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共演者の田原さんと一緒に、カムカムミニキーナの八嶋智人さんとご一緒できたり。

 

なーんて思い出綴ってもしかたがないわけで、まぁそんなこんな色々あったわけですが、

先日ついに五十嵐伝~五十嵐ハ燃エテイルカ~2016広島版』が千穐楽むかえました。

動員は演劇引力廣島史上最高の877人。

キャスト・スタッフ全員がこの舞台に懸けた想いが繁栄された数字。

 

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当然全ステージ満席なわけで、演者にとってこれ以上有難い環境はないのです。

もちろんお客さんが1人だったとしても気持ちの入り方は変わりませんがね。

 

 

プロレスの芝居ってことで身体をいじめてやりました。

たった一ヶ月そこらでレスラーボディに完全にはなれなくても、できることはやらなきゃいけません。

少しでも舞台に説得力をもたらすためにもね。

総合格闘技道場であるTKエスぺランサの岡田さんにプロレス指導していただけたのは本当に贅沢な時間でした。

 

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おかげで多少は身体が引き締まったかな。

365日公演中は体調のことはないがしろにしていたから、この一ヶ月はメンテナンスの意味でも貴重な時間でしたぜ。

 

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役者のなかで一番筋トレに費やした時間は長かったはず。

そこの自負はあるのですな。

 

 

キャストのみんなは本当に真面目で、いつも稽古場でチャラチャラしている自分が恥ずかしくなったりならなかったり……。

角度こそ違えど、純粋に芝居に向き合ってる。

そんな素敵な連中と一ヶ月も一緒にいれたことが幸せでした。

みんな、大好きだぜ。本当にありがとう。また会おう。

 

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あっ、ちなみにここだけの話、ハタチ族の公演に出演してくれそうなヤツもいそうですよ。

また近々お知らせしまーす。

 

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そしてスタッフのみなさん。いや、みなさま!スタッフのみなさま!!

本当にお世話になりましたー!!

 

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制作、衣裳、舞台、音響、照明、なにからなにまで最高でした!

僕のわがままに最後まで根をあげずにお付き合いいただけたこと、感謝しておりますー!

大大大感謝でございますー!!

 

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あるシーンでは僕の思いつきで、本番直前にとある小道具が必要になってしまったにもかかわらず、嫌な顔ひとつせずに一緒に楽しんでくださいました。

めっちゃ嬉しく、めっちゃ頼もしかったっす。

あらためてスタッフさんの有難みを感じましたぜ。

サンキューです。ベリーベリーマッチです。

 

 

最後に蓬莱竜太さん。

実は僕、蓬莱さんとご一緒したいなーってずっと思ってたんですな。

とってつけた感じですが、いやほんと、これマジで。

 

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数年前、蓬莱さんが書かれた『トワイライツ』って戯曲を読んで「いい戯曲だなー。すごい人がいるもんだなー。いつか一緒に芝居したいなー」って。

想えば叶うもんですね。ビックリですわ。

 

蓬莱さんは稽古場で好き勝手やる僕を、なにも言わず楽しんでくれる器の大きな方です。

誰にも優しく、演出も的確、そもそも戯曲面白いし、なによりイケメン、よっ!日本一!!

……って、持ち上げすぎだわさ!!あうちっ!!!!

 

僕ね、もともと勝手なイメージで、蓬莱さんって気難しい人かなーなんて思ってたんです。

でも普通なんです、蓬莱さん。いい意味で普通。

僕がたくさん失礼なことを言っても笑ってくれる、素敵な兄貴でございました。

 

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五十嵐伝反省動画にもご出演していただき感謝でございます。

3分の予定だったのに話が盛り上がって大幅に時間オーバーしちゃいましたぜ。

 

 

もっと色んなことをここでお伝えしたいのですけど、あんまりここで多くのことを綴っちゃうとまずいんですな。

なぜなら、来週29日(月)のマンデーワンマンSHOW!!の内容が広島滞在記であるからであります!!

ブログではお伝えできないディープな五十嵐伝を是非お楽しみに!!!

 

↓↓↓

 

『西藤将人の、マンデーワンマンSHOW!!』

日時:2月29日(月) 19:30開演

会場:雲南市木次経済文化会館チェリヴァホール 1Fロビー

料金:投げ銭制

 

 

 

このブログの締めとして、蓬莱さんが五十嵐伝の稽古場で放った最高の言葉をどうぞ。

 

おもしろいから感動するんじゃない。感動するからおもしろいんだ。

 

蓬莱さんの許可もなく、勝手に掲載しちゃいました。ごめんちゃい。

でもいい言葉でしょ?

蓬莱さんは照れ隠しで『ミスター味っこ』からの引用だって言ってたけど、まぁそんなことはたいした問題じゃないのです。

 

蓬莱さんが信じてることを、この僕も信じてるってこと。

その事実がうれしかった。

 

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兎にも角にも全5ステージ、事故もなく無事に終えることが出来たことにホッとしています。

『五十嵐伝~五十嵐ハ燃エテイルカ~2016広島版』に関わってくださったすべての皆様、本当にありがとうございました。

 

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来年も再来年も演劇引力廣島は蓬莱さんとタッグを組む予定らしいですぞ。

広島あついね。

雲南もあついけどね。ふん。

 

一緒に駆け抜けた!

2016年2月20日 土曜日

雲南市在住、多賀法華さんよりメッセージを頂きました。ありがとうございます!!

 


 

 

一緒に駆け抜けた!
と、私は勝手に思ってる。

三刀屋高校演劇部に三ヶ月くらい所していた私。その後演劇を観る機会はなかった。

劇団ハタチ族代表西藤将人

最初に観たのは、Takashi。かっこ良かった!!
二度目に見たのは、松江の語る夜。生意気な男だった(笑)。

で、三度目は、三月記
涙でちゃんと見れなかった。
三月記、二回目。西藤将人が、手帳を落としてただ歩くその姿に身震いがした。
鳥肌がたった。一人芝居も観た。

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そして、釣りチャイ
同じ演目を何度も観たい、と虜になる。凄いオーラだった。

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命を弄ぶ男、大原バージョン。好きです。そして、千人目のチケットをもらう。
宝クジとか当たったことなかった。
このチケットを貰えるなんて!!小躍りしました。

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そして、雲南市内での知名度が本当に低いことを痛感させられる。
やっぱり馬鹿だ、この人たち。
応援しなくちゃ!!って訳のわからない責任感。

雲南市生まれであり、彼らの歳上である私。
私にだって何か出来る。
そう、自分の心に言い聞かせた。

幸雲南塾に挑戦。
あんなお馬鹿な人達がいるんだ。絶対私にも何か出来る、いや、しなくちゃ!!

ハタチ族演劇祭。時同じく、ラメールで発表。族友も応援に来てくれる。嬉しい。
法華のプラン↓
https://m.youtube.com/watch?v=b-gklxvmvpE

駆け抜けた。
私の人生が変わった。
いや運命かな。

そして、大晦日、465席満席の夢を叶えたい。

12月末。
三刀屋でチラシを少し配った。
知ってる方もいたけど、知らない方も多く、チェリヴァは遠いと話される方もいた。

ふむ。やはり、配るなら、木次の町中だ!!

西藤さんの12/11のFacebookに小川志津子さんが投稿されていた

毎日木次駅前で乗降客相手に何らかの路上ライブ。木次周辺の全戸にチラシ手渡し。どんどんどーん。「すみませーん、ハタチ族ですー」「はい?」「こちらチラシでーす、大晦日、チェリヴァでお待ちしてまーす」「はあ……」「それじゃ失礼しまーす」「えー?」をしらみ潰しに。

それだ!それをやるのは雲南市生まれの私だ!!

木次の町をチラシを持って走った。
一件一件手配りだ!!

ドキドキしたけど、皆んなニコニコだった!
木次の商店街の方たち、皆んなニコニコだった!
応援してるって!!ご苦労さんって!
一度は行ってみたいと思ってたって!!!!
もう笑顔溢れてたんだよ。
これをただの常連の私だけが体感して良かったのかは分からないけど。感動だった。

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365日公演は、序章なのだ。

雲南市に演劇テーマパークが出来る!

そして世界平和。

こんなに皆んなニコニコ

ニコニコは、うつる。

笑顔はうつる。

演劇テーマパークが雲南に出来る!

全国から演劇をしたい人達が集まる。

素敵なことになる!!!!!

 


 

 

多賀さん、心熱いメッセージをありがとうございます!

一緒に駆け抜けてくださったこと、本当に感謝しています!感激です!!
大晦日。会場スタッフとして力を貸してくださっただけではなく。
ギリギリまでチラシ配り。

雲南市に生まれ、育ち、暮らしてきた多賀さんだからこそ、雲南市でのハタチ族の知名度の低さを、肌で感じていらしたに違いない……。

私たちができなかったこと。
多賀さんをはじめとする、たくさんの方々が、見えないところで、力を貸してくださったから。
大晦日の夢を叶えることができました。

本当に感謝してもしきれません!!

 

365日公演は序章にすぎない……。

みんなが笑顔の演劇テーマパーク!!
かならず、かならず!実現させましょう!!!!

 

2015年から、2016年へ。

2016年2月15日 月曜日

久しぶりの投稿です。ご無沙汰しちゃってます。

みなさんこんにちは。劇団ハタチ族の西藤将人です。

 

僕は、現在広島に滞在中です。

晴れています。広島です。

山陰の冬はほとんど太陽さんとはお会いできないので、とても新鮮な気分なわけです。

 

なぜ僕が広島にいるのかって話は後半まで待ってください。

ご報告が遅くなりましたが、まずは昨年の『365日公演大千穐楽』について。

 

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2015年12月31日、劇団ハタチ族の365日公演はついに『大千穐楽』を迎えました。

1年前の元日公演直後、お客様に向かって僕は「大晦日、チェリヴァホールを満席にします!」なんて豪語しちゃった僕。

大晦日に465席満席。我ながらとてつもなく高い目標を作ったもんだと思います。

当然そのときはまだ誰も僕のこの言葉を信じていなかったわけです。

それもそのはず、言った本人でさえ半信半疑だったんだから無理もないんですな。

そもそも大半の人には「1年なんてもたない。もって3カ月くらいだろう」なんて言われてました。

 

大千穐楽の本番前日の夕方に、ようやく台本を書き上げた僕。でも不思議と焦りはなかったんです。

まぁそりゃ実際は必死すぎてそれどころじゃなかったんだけど、なんかみんなを本気で信頼してましたね。

 

当然役者たちは必死に台詞を覚える。

準備に追われるスタッフ。

見慣れた光景。

なんせこれを1年間、毎日やってきたから。

 

あっという間に開演時間。

ついに幕が上がったその瞬間、万雷の拍手が。目の前には会場を埋め尽くすたくさんのお客様の姿がありました。よく見ると立ち見の方まで。

ずっと震えていました。涙が出るのを必死でこらえた。あの瞬間の感動は絶対に忘れられません。

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振り返れば本当にたくさんの方々に助けられました。

この1年は僕個人や劇団ハタチ族にとって足りないものを知る期間だったように感じます。

思い知らされました。自分がまだまだ未熟だってこと。

でも、諦めの悪さだけは誰にも負けてないことはわかりました。

そして最後まで死ぬ気で諦めなかったら奇跡が起こるってことも。

 

いろんなご批判はあろうと思いますが、365日公演最後の演目『演劇卒業』は、昨年一年間のなかで一番納得できた作品でした。

劇団ハタチ族みんなが、本当の意味で持てる力をすべて出し切ったと胸を張って言えます。

未熟な代表を支えてくれた劇団員に感謝します。本当にありがとう。

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劇団ハタチ族は雲南市の宝です。

大千穐楽にご来場くださった速水雄一雲南市長が年始のご挨拶でこう述べてくださったようです。ありがたいです。

 

でもね、いやいや、まだまだです。所詮365日公演を達成できただけですから。

僕たちの目標は雲南市に演劇テーマパークをつくることです。

だから本当に、まだまだ始まったばかり。これからなんです。

本当の意味で“雲南市の宝”になれるように、今年も死ぬ気で演劇やっていきます。

 

 

そして年が明けて2016年。最初の舞台は広島へ。

現在僕は、広島市のJMSアステールプラザで毎日『五十嵐伝』の稽古に励んでいます。

 

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この『五十嵐伝』というお芝居、2008年公開の映画『ガチ☆ボーイ』の原作になった舞台なんですな。

主演は佐藤隆太さんで、僕が演じる奥寺は映画版では向井理さんが演じていたんですねー。

いやー、向井理さんですかー。あはははは……。

 

昨年の10月下旬、広島のアステールプラザ職員のKさんから出演オファーがあり、なんとその数日後には、作・演出の蓬莱竜太さんがチェリヴァまでわざわざ来てくださいましたー!!

 

中央奥でイスに座ってるのが蓬莱さん

中央奥でイスに座ってるのが蓬莱さん

 

 

この蓬莱竜太さんという人物、超売れっ子の劇作家・演出家で、戯曲『まほろば』で岸田國士戯曲賞を受賞されたすごーいお方なんですな。

 

緊張しながら対面。ドキドキ。

もしかしたら台本の詠み合わせもあるかもしれないしね、隠れて準備運動もしてましたよ、ここだけの話ね。

でもお会いして、一瞬で正式に出演が決まっちゃいました。ありゃりゃ。

少しだけ拍子抜けしながらも、なにはともあれ、めでたしめでたし。

 

さすがに365日公演中の昨年は稽古参加は難しく、今年の1月8日に広島入り。

今日まで基本的に週6日稽古で芝居をつくっている毎日です。

 

この座組みのメンバー、ホントにみんなが純粋なんですな。純粋に芝居を楽しもうとしてる。

嫌な人間が大好きな僕には少し物足りないけれど、余計なストレスは一切たまらず稽古場に向かうことができちゃう。

 

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共演者の蒲野くんがレコーディング中

 

キャストのみんなは物語を深めるために稽古時間以外にも積極的に集まる。

「僕はこの場面ではこう感じてるんだよね。」

「あー、なるほど。じゃあこの時は?」

ってな感じでディスカッション。

ハタチ族では絶対に見られない光景ですな(笑)

 

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キャストのみんなとチラシ配りへ

 

スタッフのみなさんは演出部、制作部、衣裳部、舞台部など、メチャクチャな充実っぷり!

稽古前にはいつもコロコロで掃除してくれて清潔爽やか!!

役者の喉を守るため、加湿器は常時稼働中!!!

小道具類は毎日増えていきます!!!!

そしてケータリング!!休憩が待ち遠しいわい!!!!あざっす!!!!!!!!

 

さらに座組みに誕生日の人がいれば「そこまでやるか!」ってくらいの本気のサプライズを実行しちゃう始末!!!

うっぎゃーーーーー!!!!!!!

 

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本気のハッピーバースデー!!

 

なんだかね、気づいたらみんなのこと、大好きになってました。

 

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プロレス稽古後の記念撮影

 

ハタチ族と違って、この座組みで公演をうてるのは『五十嵐伝』が最初で最後。

演劇やってると一期一会って言葉が身に沁みます。

なにがなんでも『五十嵐伝』を、最高の舞台にしてやる。

 

想像して。

蓬莱さんはよくこの言葉をつかう。演劇において最も重要な作業だ。

 

思い返せば昨年、どんなに辛い状況でも大晦日満席のチェリヴァホールを想像していた。

そして、現実になった。

想像力ってのは、人間がきっと誰もが持ってる唯一無二の武器なんだと思う。

五十嵐伝』でもその武器を振りかざしていく。

 

本番は2月18日(木)~21日(日)の5回公演。

広島はJMSアステールプラザにて。

 

 

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観て、参加して。

振り返ります。

2016年2月15日 月曜日

来場回数200回の男が書きますよ。

大晦日公演、終わりましたね。
正直、満席になるとは思いもしませんでしたが、立ち見まで出る大盛況。
感動でいっぱいでした。

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思い返せば2013年12月
劇団ハタチ族第5回公演「ワクワクするとピョンピョンしちゃうね!!
ここで初めて上演された「白眼の向こう側」
ハタチ族の新人女優として、歌うイタコこと白柳徹子役を演じた女優さん。

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その機敏な動きに独特なセリフの言い回しに高い歌唱力。
そしてなにより、かわいい。

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すごく衝撃を受けました。
すごい子が現れた。
この子はきっと大物になる!

 

それから、念願かなってその女優さんとお話できたのが、年明けの4月の桜まつり

この話は長くなるので飛ばします。

それから「Happy Digger Show!!」があって。

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始まりました2015年、365日公演
こまちゃんいるから行ってみよう。
不純な動機で申し訳ございません(笑)
こまちゃんがいなかったなら行くことはなかったでしょう。

元旦公演で着物姿で「メランコリック」を歌う姿。

それを見たとき、僕は恋に落ちたのです。
(頭のなかでキンキのジェットコースターロマンスが流れています。)

そして、「今年はこの子のために全身全霊を捧げよう。
一年もあれば何とかなるはずだ!

ああ、なんて愚かなのでしょう。
何とかなるって、なんなのでしょうか?

気がつけば正月公演に全部行ってしまう。

それから毎日ではないにしても、ことあるごとにチェリヴァに通いつめ・・・。

「青木さん家の奥さん」で即興でレ・ミゼラブルをやったこまちゃんは輝いていて素晴らしかった。

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白眼の向こう側とmy songと軒下ガールズが続いていた頃は、毎日がお祭りのようでした。
演じている姿が見れるのが何より良かったのです。

気がつけば、5月までに入場料だけで6万も使ってしまってました。
なにせ、こまちゃんは舞台に立たなくとも受付にいたりするのです。
会えて、一言でも言葉を交わせれば満足だったので、そりゃあ行くしかありません。

でもさすがにこのままでは破産してしまうので、ちょっと無理して年パスを買ったのが5月1日。

そうこうしているうちに、ハタチ族、新グッズを出しました。
そのひとつが、ポストカード

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僕は、気がつけばこまちゃんのカードは異常なくらい買っていました。
物は同じなのですよ?普通は3枚も買えばもう充分でしょ?

そこが、違った。
劇場に行って、出してあれば必ず買う。
買い占める気満々でした。
なにせポストカードは本人の写真が載っているのですよ。
そりゃあ何十枚でも何百枚でも欲しいですわね。
それに加えて、ひとこと書いてくれるんですからね。

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今思えば、狂ってますね(笑)

 

それからそれから、樋口さんの「君ヲ泣ク」があって。

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次女役、ぐうたら主婦を見事に演じきりましたね。

感動した。

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でもまあ、本当に良かったのはそこまで。

9月10月は仕事の関係で舞台に立てないと言う。

そこから歯車は狂っていってたんですね。

でも、知らなかった。
悲しい発表があることを。

ああ、どうして。
誰かがもっと早い段階で止めてくれなかったのでしょう。

11月、軒下ガールズの後の退団と結婚発表。
知っていれば、こんなに夢中にならなかったのに。

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青春は砕け散りました・・・。

その時は、ショックだったし、しばらく何日も引きずったけど、後々、常連ファンのみなさんだけでなく、西藤さんにまで弄られる面白ネタができあがってしまったのだから、結果的には良かったのかな?

お陰でダメだったにも関わらず、すごく楽しい毎日だったから。

やめるはずだったこまちゃんの誕生日企画もできて、僕のギターで歌ったし、舞台に立って気持ちを吐露するなんて罰ゲームのような楽しいことまであったし(笑)

それはそれで良かった。

結果、こまちゃんに会いたいだけで来場回数200回を記録し、断トツの一番になってしまいました。

僕に取材をしてくれた方々、偉そうに演劇がどうたらなんて言ってスイマセン。
チェリヴァに通ったのは至極不純な動機だったのです(笑)

結果的には思うようにはいかなかったけど、すごく充実していて楽しい一年だったし、なにより身を削って皆さんを楽しませることができたので、大満足です。

2015年、僕に関わってくれた全ての方々本当にありがとう。
そして、楽しませてくれた西藤さんをはじめ、ハタチ族のみなさんありがとう。
そして、駒原友美さん、ありがとう。
言いたくはないけど、幸せになれ!!
あなたは僕の中で永遠です( ^∀^)

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最後に、立ち見まで出る満席達成、本当におめでとうございました。
みんなでその景色を見ることができて感無量です。

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レジェンド・三島さん。
1年間、ありがとうございました。

200回。(いやいや、休演日をあわすともっとですよね。)
つまりは、去年200回近くお会いしていたということですね。

いつも早めに到着される三島さんの姿を拝見する度に「今日も、つながりましたねぇ。」と、受付に立つあきふみさんが安堵していたことを思い出します。
「あれ?今日、三島さんまだですか?」とお客様に尋ねられることもしばしば。
気付けば、チェリヴァホールの職員さんとも顔見知り。

レジェンドたる所以ですね!

11月の退団発表後も、変わらず応援してくださり本当にありがとうございました。
そして……お疲れさまでした。

今年の劇団ハタチ族も…お楽しみに〜!

 

 

 

 

最高のラストDay!!

2016年2月15日 月曜日

今さらですが。。。

あけましておめでとうございます!

駒原です!

皆さま、お久しぶりです!!

寒い日が続いていますので、体調管理や車の運転など気をつけましょうね!

 

毎日生活している中で、ふと、昨年のことを思い出します。

“今頃は毎日公演してたな~”

なんて、365日公演がもう過去のことになっているのが不思議な感じです。

記者会見をしたりして、不安を抱えつつもワクワクしながら365日公演がはじまったのがもう1年以上前なんて。

 

今になってみると、

意外に寂しがり屋で、予定がいろいろとあるのが好きな私は、

毎日ハタチ族メンバーやお客様に会えて、やることがいろいろある日々の方が性に合っていたのかな~

なんて思ったりもします。

そして、ふと、あんなに一生懸命やってきたことが、もう過去のことなんだなあと実感し、

寂しく感じる時があります。

 

365日公演が私の中でどんどん過去のことになったって、

この1年間ほど濃い1年は、この先もなかなか無いんだろうなって。

日々の公演の中での感じたこと。そして、大千穐楽の時に味わった感覚は、

新鮮なままずっと、私の中に残り続けるのだろうと思うのです。

そう思うととっても幸せな気持ちになります。

 

 

12月23日の“軒下ガールズ×こども劇場withおもしろクラブ『星の王子さま』”を終わってから、

いや、12月に入ってから本当にバタバタと、さすが師走だな~という具合に、

ダダダーッと月日が流れました。

気づいたら坂口修一さんが来られ、末原拓馬さんが来られ、清水宏さんぜんじろうさんが来られ。

あっという間に、365日公演の最終日“12月31日”になった感じでした。

 

 

大千穐楽の前日。

12月30日。

 

テレビを見られた方はご存知でしょうが、この時、まだ『演劇卒業』の台本は出来ていませんでした。

しかも私はいつも通り仕事。

お昼休憩で、ハタチ族LINEを見ると、『西藤さん、台本降ってきました!!』という内容が!

これを見た瞬間に、やってやるぞ!!と自分の中でメラメラ燃えてくるのを感じました。

 

私以外のメンバーは先に舞台での稽古や、明日の準備をしている中、仕事を終えて18時頃合流。

 

私は仕込み(舞台のセッティング)もできなかったため、ホールに入り、初めて舞台セットを見ました。

イメージは聞いていたのですが。。。まさかこんないい感じだなんて。

舞台セットを見ただけで『絶対にいい本番になる!!』と思いました。

365日公演の毎日を思い出すような舞台セット。なんだかじーんとしちゃいました。

 

そして台本を受け取り、台本を持ちながら確認。

こういう時って皆、“やるしかない!!”っていう空気なんです。

明日には365日公演大千穐楽なんですもん。やるしかないですよ、そりゃ。

全力でありがとうを伝えたいんですもん。

皆の集中力が高まっているのがわかるんです。皆の温度が上がっているのがわかるんです。

こういう時の一体感大好きです。“絶対いい本番になるな。”って確信しました。

 

稽古終わりの時間になり、皆で集まって明日の確認。

そして、私は帰宅し、衣装、歌、セリフ、流れを確認し就寝。

 

 

 

 

 

 

12月31日。365日公演大千穐楽、当日。

 

朝から、まさか最後の最後まで必要になるとは思わなかったゆで卵を作り、たくさんの荷物を車に積んで出発!!

コンビニに行くと、ちょうど西藤さんと元晴さんの姿が!!なんという偶然!!

しかも、後でわかることですが、3人とも同じものを買っていました!気づいたの私だけかもしれませんが。

そして、チェリヴァホールに入り、準備をし、本番の流れを通して確認し、本番の準備。

 

楽屋で衣装を着たり、メイクをしたりと準備している中、開場待ちのお客様の列ができているとの情報が!!

楽屋で皆、「おお~!!」とテンション上がります!!

 

さらに準備を進める中、まっつんさんから『お客様が入りきらないから、少し開演時間を遅らせる』との指示が!!

ナンカ、スゴイコトニナッテイル!!!

ただ、言葉だけではよくわかりませんでした。

だって前日にはあと120枚くらいチケットが残っていたはず。。。

 

そして楽屋で、西藤さんによる気合が入るんだか入らないんだかわからない気合入れをし、舞台袖へ。

袖でも、一人一人と頑張るぞー!!やるぞー!!って握手し(本番前に握手すると緊張が和らぐ気がします。

あと、手ってエネルギーが集まるので、お互いのエネルギーの交換みたいな。)自分の出る位置へ。

 

『演劇卒業』スタート!!

 

舞台袖から舞台を観ていると、西藤さんの様子がおかしい・・・?

なんだか、うるうるしておられるような。。。

 

そして、私も出るきっかけになり、舞台に出ると。。。。

 

 

 

 

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満席!!!!そして立ち見のお客様まで!!!!!

 

こみあげてきたものを一度心にしまい、精一杯、全力で舞台に立ちました。

一年間のありがとうを伝えるために。

 

あっという間に本編は終わり、カーテンコールへ。

せき止めていたものが一気に溢れちゃいました。

本当は最大級の笑顔でいたかったのに。それはちょっと心残りです。

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とっても温かい空気に包まれていて、こんなにたくさんの人に観に来ていただいて。

当日スタッフとして、たくさんの方がお手伝いしてくださって。

チェリヴァホールの方々にも本当に支えていただいて。

観には来れないけど応援してくださってる方がいて。

 

本当にたくさんの方に支えていただいた365日公演でした。

大千穐楽、こんなにたくさんの方の愛を感じることができて、私たちは本当に幸せ者でした。

皆さま、本当にありがとうございました。

劇団ハタチ族に入って良かったなあって心から思いました。

 

そして、12月31日、365日公演が終わるのと同時に退団しました。

 

また、私事ではありますが、“結婚により、ハタチ族を退団する”ということに関して

たくさんの方に祝福していただきました。

この決断をするまで、悩みに悩みました。

背中を押してくださった皆さまに本当に感謝しています。ありがとうございました。

 

 

私は退団しましたが、これからもハタチ族は続いていきます。

 

 

年を跨いで行われた打ち上げ後、西藤さんに話したことがあります。

「何年後かに会った時、今日(大千穐楽)がハタチ族で一番いい時だったなんて言わないでください。

あれからハタチ族はもっともっとすごかったんだよ!って言ってほしいです。」

こうなることを願っています。

 

そして私自身も、またいつか「一緒に舞台立とう!」って誘ってもらえるように

人間として、表現者として、もっともっと成長していきます!!

 

 

最後に。。。

このブログを書きながら、ハタチ族に入ってすぐの頃のことを思い出しました。

 

ある音楽イベントで西藤さんが一人芝居をすることになり、

その会場での、他の出演者の方との顔合わせ後。

「こまちゃんが、劇団ハタチ族の駒原友美です。って自己紹介した時、

本当に入ってくれたんだなあって嬉しかった。」って西藤さんに言っていただき、

とっても嬉しくて、なんだかこそばゆかったなあって。

 

退団しちゃったので、本当は旧がついちゃいますが・・・。最後に名乗らせてください。

劇団ハタチ族 駒原友美でした!!

 

みなさま、本当にありがとうございました!!

また笑顔でお会いしましょう♪

 

 

あきふみ365日公演を振り返る。

2016年2月13日 土曜日

365日公演の大千穐楽が終わった。しかし、なんだか明日も365日公演が続いていくような錯覚におそわれる。しだいに実感は湧いてくるだろうが、今はない。

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私は出番が少なかったが、それでも受付に立って……立っていただけで、ちみちゃんや駒ちゃんが実際はやっていたが……それでも365日公演に参加させてもらえたことはこのうえなくうれしいことだった。

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後半『鬼より怖い両王手』と『あきふみは待ちながら』をやれたことはたいへん良い経験となった。『鬼より怖い両王手』は、広島まで行って上演をして忘れられないものとなった。劇王ではタイトルこそとれなかったものの、それでも私は劇王の中では『鬼より怖い両王手』が一番良かったと思っている。タイトルがとれなかったのは審判の目がおかしいからだと思っている。

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365日公演途中での『演劇入門』、『折り返しだヨ!全員集合』などは楽しい思い出として残っている。特に『演劇入門』では『チャイと  と釣り人と(釣りとチャイと愛人と)』のパロディーが思うようにできたのでもう一度やってもいいような気にさえなった。

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受付に立って、お客様、特に常連様との会話は楽しいものだった。まあお相手をしたのはもっぱらちみちゃんと駒ちゃんではあったのだが……。

公演を通じて他のお客さんとの交流ができたことも思い出深い。雲南の観光案内ができた人、いっしょに酒を酌み交わした人、みんな私にとっては新鮮だ。

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ここまで思い出をつづってみたが、まだ365日公演は続いているように思える。しかし365日公演は終わったのだ。きっと少しづつ実感が心の中にひろがっていくのだろう。良い経験をさせてもらったことに本当に感謝している。またこの公演に参加させてもらったことは私の自慢になっていることは確かだ。

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1月某日・あきふみ

 

 

 

フラカンのアルバムを買う

2016年2月11日 木曜日

雲南市在住のOです。

公演日数も残り10日を切り、いよいよカウントダウンに突入!
しかし私はここ一週間ほど観に行けず、「ミタイミタイミタイハタチゾクミタイ…」と悶々としていました。

そしてその時に思ったのです。
こんな短期間観に行かないだけで禁断症状が出るってことは、来年は絶対ハタチ族ロスに陥ってしまうと。

新年早々脱け殻みたいになっている自分…。想像しただけで恐ろしい。
何とかしなければ!

というわけで、来年以降も今年の楽しかった日々を糧に頑張っていける方法はないかと考えてみたところ、ずっと気になっていた曲のことが浮かびました。開演前に流れる、フラワーカンパニーズのあの曲です。
いつも開演ぎりぎりに席につくのでちゃんと聴いたことがなかったんだけど、「〜もんなど、〜ないんだろう。〜自分の歌を」という歌詞だったかな。
その部分しか聞き取れなかったけど、なぜかそこのメロディーが強く印象に残り、いつか最初から最後まで聴いてみたいと思っていました。
曲名も歌詞も分からないけど、私の中では365日公演といえばこの曲。
そして、ネットで詳細を調べてみました。

それは「はぐれ者讃歌」というタイトルで、「フラカン入門」(Sony Music)というアルバムに収録されているとのこと。
しかもこのアルバムには上演後に流れるお馴染みの「俺たちハタチ族」や、「ナニモナイ」の原案にもなったという「この胸の中だけ」という曲も入ってるようで、まさに365日公演のためのアルバム!
思い立ったその日に買いに行きました。

帰りの車の中で、さっそくかけてみる。
ずっと聴きたかった「はぐれ者讃歌」。いったいどんな曲なんだろな。わくわく…。

しかし、曲を聴き始めると涙が出てきて止まらなくなりました。
365日公演のあんなことやこんなこと、いろんなことが甦って。

泣くな、自分!まだ最後の公演も終わってないのに、今泣くなんて早すぎる。
そう自分に言い聞かせても、涙は止まりませんでした。

このアルバムがあれば、来年も生きていける。そう強く感じました。

365日公演はあと数日で終わるけど、今年繋がった沢山のご縁はこれからもずっと続いていき、そして広がっていくのだと思うと、来年が来ることがたまらなく嬉しいのです。

 


Oさん、1年間ありがとうございました。
大晦日の大千穐楽は、夢の様な…あっという間に過ぎていった1日でした。

その後いかがお過ごしですか?
お元気ですか?

ハタチ族は、少しずつ少しずつ前に進もうとしています。
去年の今頃には思いもよらなかった“今”。

2015年、365日公演。

1年間のうちに経験したこと、感じたこと、出会った人たち、別れ……。
この1年間があるから“今”があります。

今年はどんな1年間になるのかな?そして、どんな“今”になるのかな?
もうちょっと暖かくなったら、少し大きなお知らせができるかも!

もう少しだけ待っていてくださいね。

 

そうそう、しばらくしたらお会いできるような予感も……。
今年も一緒に楽しみましょー!!

 

 

 

 

12月31日『劇団ハタチ族の365日公演大千穐楽!!~大晦日だよ!チェリヴァホールに全員集合!!~』にお越しいただいた527名さま、応援してくださった皆さま、関わってくれた全ての皆さま、ありがとうございました!!

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劇団ハタチ族『365日公演』達成!!

 

ライター小川志津子の、決戦当日密着記

2016年2月11日 木曜日

この文章を、どこからどう書き始めたらいいのか、
年が明けてから、ずうっとぼんやり考えていました。

今回、本当にたくさんの景色を見ました。
「レポートのための密着取材」なんていうスマートな居かたはできませんでした。
取材者として前代未聞のことですが、取材期間中、
何度か号泣をしました。しゃくりあげすぎてしゃべれないくらいに。
私が泣いていたことに対して、こまちゃんは一緒に怒ってくれました。
一番大変な時期にあるはずのオーハラさんは、背中をさすってくれました。

この人たちのもとへ訪ねていくようになって3年9ヶ月
彼らはいつも、「何か書いてもらえる」ことではなく、
オガワさんがここにいる」ことを喜んでくれます。
私は、彼らの世界を形成する、何らかの一部なのだ。
フリーの風来坊ライターは、普段めったに味わえない喜びにふるえたのです。

けれど、あの日。
さくちゃんが稽古場を出て行ったあの日。
ショックに打ちひしがれながらも、それでも前に進むしかないのだと、
円陣を組んだみんなの姿に、痛烈に感じました。

私は、彼らの一員ではない。
立ち入れない。何もできない。

この旅で流した涙の理由を、
みんなひっくるめて言葉にするなら、たぶんそういうことです。

大泣きした頃、私はサイトー家から亀尾家に宿替えをしていました。
この大変な時期に、邪魔はできない。身を潜めるように暮らしていました。
30日夜、つまりこの旅の最後の宿泊も亀尾家に居させて下さいとお願いしたら、
亀尾先生がこんなことを言うのです。

最後の夜は、オガワさんはサイトー家にいるべきです」と。

この時期、この局面において、
彼らのそばにいられる観察者はオガワさんしかいない。
オガワさんは彼らとの人間関係を先んじて遠慮してるかもしれないけど、
限られた風景を「書き手」として見届けにいく、その権利があなたにはある。

そんな流れで決戦前夜、勇気をふるってサイトー家に一泊。
こたつの周りで、せりふ返しや事務作業をそれぞれ行うみんなのもとを、
サイトーくんが渡り歩く形で、打ち合わせが進んでいきました。

やがてサイトーくんはきわめて唐突に、洗濯物を干し始めます。
……それ、やろうか? そう声をかけると、
「いや、大丈夫です。むしろ落ち着くんで」。

いろいろ全部が同時進行。
その混沌こそが、ハタチ族なのです。

決戦当日。
12月31日。とても寒い朝です。
朝8時にホールへ集結して、場当たりが始まります。
それが10時10分に終了。その10分後に、最初で最後の通し稽古。

すべてのタイムリミットは、11時45分
あと1時間半しかありません。

客席で通し稽古を眺めながら、とてもとてもびっくりしました。
だって昨日、受け取ったばかりの台本です。
そして昨日、場当たり稽古しかできてません。
そしてそして前夜は明け方までみんな打ち合わせをしてたはずです。
なのにみんな、せりふが、だいたい入ってる。
出ハケもみんな、だいたいできる。
こ、これは……

これは、やれちゃう! やれてしまうよーーー!

気づけば外は雨。
なのにロビーを埋め尽くす、お客さんの大行列。

ロビーでは、ハタチ族の365日間にディープに付き添ってきた、
ヘビーウォッチャーの皆さんがきびきびと働いています。
皆、それぞれの方法で、
「ハタチ族と共に在る」方法を探り、果たしてきた人たちです。

開場時間が来ます。
行列をなしていた人たちが、客席になだれ込みます。
……え。うそ。まじで。

本当に満席になっちゃうじゃないか……!

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結果を先に申しますと、「満席」どころの騒ぎじゃありませんでした。
客席の後ろにはたくさんの立ち見客の皆さん。
目標キャパ465席のうち、この日の入場者は527名だったそうです。

この景色を、前説をしに登場したサイトーくんがまず目にします。
一瞬だけ、声がふるえた、ような気がしました。
あとで本人に聞いたら「後ろの方まで見えてなかったんでー」ってケロリとしてたけど、
いやいやあの景色を見たサイトーくんが、ケロリとしていられるはずがないのです。

劇団の春も夏も秋も冬も、
酸いも甘いも苦いも辛いも、
ほんの1年間に凝縮して食らいたおしてきた人なのですから。

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物語の主軸を担うのは、とある劇団です。
元晴くんが座長を務めるその劇団に、
新人として入ってきたサイトーくん。
元晴座長が、どうもパッとしない劇団情勢を改善すべく、
起死回生を図って書き上げたのが『演劇卒業』。
その物語の中ではサイトーくんが座長で、
劇団員たちはそれぞれの場所を見つけて散り散りになってゆき、
その背中を見送る座長の悲哀が描かれます。

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劇団が、劇団を演じる」。
その外枠の中にサイトーくんは、
この1年間で経てきた自分たちの全部を、
詰め込みに詰め込んで、お客さんに披露しました。

『白眼の向こう側』。『こども劇場』。『あきふみは待ちながら』。

愛しくて懐かしい作品群のハイライトシーン。

それらを通して描かれるのは、
おそらく演劇に(あるいは表現に)携わる者の多くが至る岐路です。

この道を、歩き続けていていいのか。
この道は、どこにつながっているのか。
そもそも、どこかにつながっているのかいないのか。

登場人物たちは、各々の理由で劇団を出てゆきます。
でも物語終盤、「やっぱり気が変わりました」と戻ってきます。
すると今度は、みんなの一部始終を全部見ていた元晴座長が、
「俺にはもう無理だ」と言いだして、出てゆきます。

そんなふうにして、誰かが何かをあきらめるたびに、
常にそれを励まし、声を枯らし、演劇の道に引き戻そうとするのが、
劇中ではいつも、サイトーくんなのです。
ある場面では新人として、ある場面では座長として。

劇中の群唱シーンにサイトーくんが持ってきたのは、
フラワーカンパニーズの『発熱の男』という曲の歌詞でした。

靴底は減っているのに 見える景色は変わらない どこにも辿り着けていない」。

365日を達成しようとしている人が、です。
お客さんも入ったんだし、今日はもう、
お祭り騒ぎだけしときゃいいんじゃないか、って日にです。
どこにも辿り着けていない」って言うんです。

そう。これは到達点なんかじゃない。
振り返って喜びを噛みしめるのは50年先でいいのです。

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客席には、カムカムミニキーナの松村武さんがいました。
3年9ヶ月前、亀尾先生が初めて上演した創作市民演劇『異伝ヤマタノオロチ』に、
俳優として客演していた劇作家です。
彼の言葉を借りるなら、今ハタチ族の主軸を担う面々が、
まだまだ「亀尾チルドレン」だった頃から、
今日までの成長を、つかず離れず、見守ってきた人です。

「もう僕はみんなのことを、『亀尾チルドレン』だなんて思えない。
 本当に頼もしく、立派に見えたなあ」

雲南の演劇シーンにおいて、何かをしでかしたいと思っていた、
かつてのサイトーくんに、このことを焚き付けた張本人です。
カムカムはさあ、毎日1時間ずつ、1ヶ月間、
 新作公演をやったことがあるんだよー!

じゃあ365日やりますよ俺たち。……これがすべての始まりだったのです。

「何日か前、僕のところにオガワさんからメールが届いたんですけど」

松村さんが言います。
ええ。しました。あまりの事態に。
彼らに圧倒的なエールが欲しくて、「いつ来られますか」と尋ねたのです。

「あの時僕は、きわめてグレーな返答をしたんですよ。
『31日朝着のつもりだけど、がんばれば行けなくもない』というような」

ええ。そうでした。
でもサイトーくんが、そのエールは要らない、ときっぱり言い切ったのです。

「僕はね、正直、参加したかったんです。何らかの形で。
 俺はその場に居たのだ!って言いたくて言いたくて。
 それくらい魅力的なイベントでしたよ。後世に語り継がれるべき局面だった」

打ち上げの席で、何かひとこと聞かせて下さいと請われた松村さんは、
みんなの前で立ち上がって、言いました。

「街を変える、ということをここまでちゃんとやっている演劇人は、
 都会にはいないんじゃないかと思うんですよ。
 今日は若い人だけじゃなくて、
 杖をついたおじいちゃんとかが、観に来ていたでしょ。
 それがほんとに素晴らしくて……あー、感極まってきちゃったなあ」

ここで松村さんは、本当に目を真っ赤にして、言葉に詰まってしまうのです。

「自分にはこんな同志がいるっていうことが、本当に嬉しいし、自慢したいんです。
 同志が増えた、と。これからも一緒にやっていこうよ!と。
 こんな現場を作れてる演劇人がどれだけいるのか、って声を大にして言いたい」

それを受けて、サイトーくんは言うのです。
皆さんが「ハタチ族の快挙」とか「西藤将人の快挙」としてではなく、
自分自身のこととして喜んでくださるなら、それが一番嬉しいです、と。

自分も、ハタチ族の一部なのだ。

この1年、そう実感できた人と、できなかった人がいることを、
私は、ほんのりと知っています。

そして、後者の気持ちも、
私は、ほんのりとわかってしまいます。

演劇の現場で、観察者として身を置き続けることは、
疎外感の洪水みたいなものですし、

何らかの波に乗りそびれたり、乗りたくなかったりする気持ちが、
心や暮らしに及ぼす影響を、私は身を持って知っているから。

ただ、40過ぎの経験則からひとつ言えるのは、

人生、今がすべてじゃない。ってことです。

今無理なことは、永遠に無理ってわけじゃない。
今できることが、永遠にでき続けるとも限らない。
今許せないことも、いつか、景色を変えたりするんです。

幸いなことに、ハタチ族はここがゴールではありません。
むしろ、ここからが始まりです。

ひょっとしたら、今とはまるで違う形で。
今の自分たちには、まるで想像もつかない形で。

人と人は、また出会い、そこから何かが生まれたりする。

その、ここから先の歴史を、僕たちは重ね続けるのだ。
「劇団」というのは、そんな誓いでできているのかもしれません。

ここまで長らく、読んでいただいてありがとうございました。
そしてこの主観まるだしの文章を、許してくれたハタチ族の皆さんもありがとう。
いつかまた、何らかの時に。

小川志津子

 

 

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ライター小川志津子の、決戦前夜密着記

2016年2月8日 月曜日

この場所からの景色を、私はとてもよく覚えています。
2012年3月。「あいにいく」という自主制作サイトで、
創作市民劇を制作中の亀尾佳宏先生を取材するために、
まず最初に足を踏み入れたのが、この空間でした。
http://www.ai-ni-iku.com/ai-ni-iku/ep01/ep01_01.html

チェリヴァホールの、上手寄り最後列。
客電がついていてもなお薄暗がりのこの場所から、
私はどぎまぎしながら、準備が進む舞台上を見つめていたのです。

そこから4年近くが経って、
私はまた、同じ場所から、同じ舞台を見つめています。

あの時、亀尾先生がいた席に、
今は、サイトーくんが、着いています。

あの時は俳優として、亀尾先生から大きな信頼を置かれていたサイトーくんとオーハラさん。
音響卓で、大学を辞める辞めないで揺れ揺れの心を明かしてくれた、ちみちゃん。
だいすけくんも照明卓で、助っ人として参戦しています。
とても懐かしい顔ぶれです。けれどあの頃とははっきりと、みんな違う顔をしている。

今その成長と変化のグラデーションを、一生懸命思い出そうとしているのですが、
なかなか記憶が像を結びません。

彼ら彼女らは今、劇場で、それぞれの作業をしています。
今日は公演前日。舞台セットも組み上がった状態。
とても静かです。

この日の朝、書き上がったという原稿を、
彼らは明日の13時までに、1本のお芝居に仕立てあげなくてはなりません。
現在、15時40分。

台本持ってきましたー
まっつんこと、松浦くんが劇場に入ってきます。
みんなが舞台際に集まって、何やら話をしています。

ここから先は、この場所から見える景色を、書いていこうと思うのです。

15時53分。
冒頭から登場するサイトーくんと元晴くんが、
できたてほやほやの台本を手にして、初めての立ち稽古です。
そう、初見でいきなり立ち稽古。
多くのカンパニーが数日間、あるいは一週間かけたりもする「読み合わせ」を、
全面的にすっとばしての立ち稽古です。

役柄上、上から場を仕切る係を任せられた元晴くんのつぶやきが聞こえます。
「うわあ……僕が一番ニガテとするところじゃないっすか……」
「大丈夫! 落ち着けば!」サイトーくんが言います。
それが一番難しいんじゃないのか。と思ったりしたりしなかったり。

16時10分。
今回、カメオ出演する亀尾先生が劇場入りです。
その出演シーンを、サイトーくんと元晴くんが先生に説明しています。
にわかに湧き上がる男3人の笑い声。

……つまり、さっきまでの立ち稽古、一時中断。

エンゲキをとりまく時間というのは、こうして複雑に絡み合いながら、
まるで魔法のように、あっという間に過ぎるのです。
古今東西。万国共通。

16時30分、立ち稽古再開。
一語一語のテンポやトーンを確かめながら進んでいきます。
すると台本を全部読み終えた亀尾先生がやってきて、その感想を言い、
「ここが弱いんじゃない?」「こうしたらいいのかも」的な話が始まりました。

……あれっ。さっきの立ち稽古……。

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時間を追うことはもうやめよう。
密着ライターはそう悟ります。
ここで大切なのは時間の整理整頓ではない。
彼らがこの状況で、どれだけ前を向いているか、なのです。

照明卓ではオーハラさんが、着々と明かりを作っていきます。
こういう時のオーハラさんが、実は大好きなのです。
見せたい絵が、具体的にある。それをみんなに、はっきりと示す。
状況が変われば即座に対応。焦らず、臨機応変に。

客席前方に目をやると、亀尾先生が元晴くんのせりふ合わせにつきあっています。
「つきあう」っていうか「本意気」です。
だって一分のすきもなく、すべてが前に進んでいなくちゃいけません。
総力戦。劇団員じゃない人もひっくるめて。

さあそろそろ「動き付け」をしようか。
……いや待て、それを「バミる」ためには、
舞台上の装置の位置を決めなくちゃならない。
あの家具があそこにあるということは、照明を動かした方がいいのかも。
今あるものだけじゃ物足りないかな。もっと何か持ってこようか。
いやいや、今は、劇場でしかできない作業をしようよ。

劇場全体を見渡すと、何とも、とりとめがないのです。
けれどこの先に、何らかの成果が、つながっているのだと信じるしかない。

あきふみさんの出演シーン作りが始まります。
サイトーくんが動きを説明して、明かりをつけて、実際にやってみます。

……100点。

「あきふみさん、今の、100点です! 僕の想像通り!」

仕事を終えたこまちゃんも参戦します。
歌を披露します。見せ場がたんまりとあります。
でも、動じてない。にこにこと指示を受けています。

サイトーくんの指示も揺らぎがない。
すーっごいくだらない芝居を、すーっごいまっすぐにつけています。

365日の経験値を、なめちゃいけません。
エンゲキにまつわるあらゆる筋肉が、彼らには今、
最高潮につきまくっているのです。○イザップもびっくり。
台本完成の翌日に本番なんて朝飯前、ちゃんちゃらおかしいのです。

成長と変化のグラデーション。
それを記録することの難しさを、今ここで改めて感じています。
遠距離ライターの私は、年に数回、あいにくるわけですが、
そのたびに彼らは、

前までの彼ら自身を、更新していくのです。
上書きなんです。だから毎度びっくりする。
びっくりして、飲まれちゃいます。今の彼らの必死さに。

高みの見物なんて、できません。
彼らが悲しい時はこっちも悲しい。嬉しい時はこっちも嬉しい。
かといって、あの輪の中へ飛び込んでいくこともできません。
稽古場や劇場の片隅で、暗がりで、人知れず喜怒哀楽しているのです。

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この1年、チェリヴァに通い詰めたお客さんたちも、
きっとそんな感じなんじゃないかな。

劇場が退館時間を迎えた後は、みんなでサイトー家に集結。
こたつの周りで、それぞれが、せりふを覚えたり、打ち合わせをしたり。
別々のことをしながら、同じ空間で、同じ空を目指して駆け上がります。

ラスト1日。
最終日もつぶさにレポートしてまいります!

 

あきふみさんのこの姿も、今日が最後。

あきふみさんのこの姿も、今日が最後。

 

 

 

ライター小川志津子の、ウンナン滞在記〜12月30日〜

2016年2月8日 月曜日

この文章が皆さんに読まれる頃、すでにすべては終わっているのだと思います。
12月29日、さくちゃんこと松島彩ちゃんが、ハタチ族を離れました。

その日、私は初めて稽古を見学できることになり、
電源が取れる壁際に陣取って、パソコンを開き、
みんなが集まるのを待っていました。

彼女が現れて、サイトーくんが話しかけ、あることについて議論が始まり、
そのままふたりの会話は温度を上げてゆき、平行線をたどり、その間、
私は稽古場の隅っこで、パソコンから目線を上げられずにいました。

それぞれが大切にしたい「義」を、両方とも同時に立てることはできない。
ふたりの口から聞こえてきたのは、そんな悲しい音色でした。

凍りつく稽古場に、何も知らない元晴くんがガラガラっ!と入ってきました。
「おっはようございまーす!」

でも次の瞬間、彼は空気を察して、静かに腰を下ろします。

私は、この人たちと、袂を分かつほかない。
彼女は、そう決めたようでした。

彼女が去ったあとの稽古場の空気は、重くて固くて四角くて

とにかくみんなが、とても悲しい気持ちでいることだけは、よくわかるのです。

思えばちょうど1年前。

「私は、『365日公演をやりきった』という称号が、是が非でも欲しいんです」

去年の今ごろ、ハタチ族全員で決起集会の座談会をした時、
さくちゃんが凛と口にしたことです。

だからこそ、彼女も帰りの車中で途方もなく悲しかっただろうし、
ひょっとしたらこれから先も、何かにつけて、
今起きたことに心を締め付けられるのだろうと思うと胸が痛みます。

休憩時間を挟んで、メンバーが円陣を組んで座ります。
自分たちにできることは、芝居を面白くすることだけだと、
改めて確認しあって稽古が始まります。

作られ始めたお芝居は、稽古場での珍風景とか不思議な風習とか、
とにかく「エンゲキ」ってやつの滑稽さをちょっと笑いつつも、
結局、胸が熱くなるような、
エンゲキ人であってもなくても「セーシュン」を思い返してしまうような、
そんな物語(の予定)。

翌30日。最後のワンマンショーの終わり際、サイトーくんは、
昨日起きたことをお客さんに説明しました。

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表情を殺すでもなく、かといって感情丸出しでもなく、
そこにはただ、「面白い芝居にします!」という宣言だけがありました。

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今はそのワンマンショーが終わったところ。
お客さんが、なかなか、場を離れようとしません。
きっとそれぞれに、何らかの思いがあるのでしょう。

この日の朝、台本は完成したそうです。
その稽古がこの後、劇団員総力戦で繰り広げられます。

明日の今ごろ。
劇団員も観客もみんな、どんな顔をして劇場を出るのか。
劇場を出たとき、どんな気持ちに包まれているのか。

想像がつきません。
だからここから、ただ、見つめようと思います。

 

 

12月30日『西藤将人の、ファイナルマンデーワンマンSHOW!!』にお越しいただいた43名さま、ありがとうございました!!

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あと、1日!!