2016年を振り返る。
しかしいざ振り返るとなると思い出せないもので、
なぜか『振り返れば●●がいる』ってドラマが90年代に放送されてたのを思い出す。
そのドラマの主題歌を歌ってた人が、今年世間を賑わせちゃってたのは記憶に新しい。
つまるところ、僕は“振り返る”ことが苦手らしい。
興味がないわけではないし必要なことだとも感じてはいるのだけど、
振り返るとなると同時に嫌なことまで思い出してしまう。
そもそもなぜ年の瀬になると今年を振り返らなきゃならんのだ。
僕自身は各公演ごとにしっかり反省してる。むしろそんなのは毎日だ。
誰が決めたのかもわからないような流れにのりかけていた自分はどうかしてる。
毎日しっかり振り返って反省して、明日にいかす。これで充分だ。
「年の瀬だから今年を振り返ってブログを書いてみよう」
って劇団員に言ったことは間違っていたのかも。全員しっかり書いてくれたのにね。
「なんて勝手な代表なんだ!」という劇団員からのツッコミが聞こえる。反省してますよ。
ほらきた、言ったそばからやってきました『反省くん』。
どうやら反省くんと僕は共同経営者のようなものみたい。
友達じゃない。仲間とも違う。
情に左右されずにぴったりとくっついてる。
そんで僕がしんどいときや立ってられないときこそニヤニヤしてる。
「なんだ落ち込んでんのか?むしろ好都合だ。」
なんてB級アメリカ映画にありがちな台詞を吐きながら僕に近づいてくる。
ということで、今年を振り返るのはやめようと思います。
そもそも先日のワンマンSHOW!!でも振り返ったし。
……。
と、ここまで書いておきながらあることに気づいた。
反省くんと手を繋ぎながら自然と今年を振り返っていた僕。
すると内側にあるあたたかい感情に気づく。
ありゃ?こりゃもしかすると“感謝”ってやつじゃないのかと。
昨年までは辺りを見回さないと見つけることの出来なかった『ミセス・カンシャ』。
いつ頃からかそんなことしなくても、
ミセス・カンシャはいつも傍でじっくりコトコト美味しいスープを煮込んでくれるようになった。
なんでかな?なにか僕が変わったのかな??
べつにいい人間になる気もないし、なった感覚もない。むしろ逆へ逆へと進んでる。
でもなんとなく思うのは、ミセス・カンシャのスープがないと腹減って動けなくなるってこと。
そのことにしっかり気づけたから、なのかな……。
反省くんとミセス・カンシャ以外にも、最近は『責任大佐』の存在も教えられた。
「自分が責任とれる環境は好きにしろ。ただし100%責任とれないのなら話は別だ!!」
こえーよ、責任大佐……。
でもまだまだこんな人達も。
怪人ケツダーンはとなえる。
「しっかり計画立てて決断するのじゃ。決められなければ、死ぬ。」
めんたる師匠はつぶやく。
「メンタルに左右されちゃダメ。そんなの3流のやることよ。」
ちょっと羽目を外すとそんな声が聞こえる。
やれやれ、こりゃ油断できないわ……。
『振り返れば●●がいる』
どうやら賑やかなようですな、僕の場合。
今年のハタチ族はどうしても昨年と比べられちゃうし、そこがちょっとだけしんどい時期もあったけど、
過ぎてみればいい思い出ですな。
だって僕にはハタチ族劇団員やお客さんがついてるし、それに反省くん達も。
2016年、いい一年でした。うん。
みなさま、来年もよろしくお願いします。
劇団ハタチ族 代表 西藤将人
さすがに写真だけでも振り返ってみました。